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リロケーション・ダメージ

 介護の世界で「リロケーション・ダメージ」(Relocation Damage)という言葉があるという。ネットで調べたら「リロケーションダメージとは、住んでいる場所が変わることが精神に及ぼす悪影響のこと。認知症の高齢者の場合、介護されるために(子供の家などへの)転居したり、介護施設に住み替えることで、新しい環境や人間関係が精神的なストレスとなり、認知症が急速に進むことがあるため注意が必要」とのこと。
 私自身も、住職を十数年させていただいて、この現象がよく分かる。高齢者になって認知症が進み、遠くの子どもの家、介護施設に移ったとたん、亡くなるケースを何度も見てきた。
 こうした現象の背後には、三世代同居がほぼ無くなったという事実がある。2012年の国勢調査で、1~2人の所帯が55・7%、家族が縮小した。それに加えて三世代同居が全所帯の5%を切ってしまった。ある民間の調査結果だが、半径25キロ以内に、子どもが住んでいない高齢者世帯が3割を超すという結果が出た。
 こうした背景に加えて、高齢者側の事情もある。高齢者の最大の未来に対しての「希望」は①ポックリ死ぬこと、次いで②子どもたちに迷惑をかけたくないこと。つまり親(高齢者)の側の意思で、長年住み慣れた土地に踏みとどまり、遠くの子の家に移りたくない、遠くの介護施設に入りたくない、そんな思いが強いという。
 たしかに「子どもと住みたい、孫と過ごしたい」という思いと、「子ども特に嫁に迷惑をかけたくない、友達もなく言葉も違う見知らぬ土地で最期を迎えたくない」という相反する感情で、ぎりぎりまで故郷に踏みとどまる高齢者が多い。
 幸い、多久には昔ながらの「共同性」がかろうじて残っている。深夜徘徊する認知症のお年寄りが、地域の人の通報で、すぐ家に戻れたとか、一日二日、顔を見ないので、独居老人に声かけをしてくれたとか、そんな事例に事欠かない。また多久でも、それまで特老と老健施設しかなかったのが、ここ10年でNPOなどによるグループホーム、有料老人ホームなどが次々と建設された。
 リロケーションダメージを回避するためにも、これまで以上に介護の地域の医療・介護・福祉が連携した包括的なケアが必要だと思う。配食サービス、在宅ケアに始まって、介護度に応じて、日中ケアサービス、グループホームなどの選択が豊富にあれば、子どもと遠く離れて老後を過ごしても、安心して生活できる。
 後期資本主義時代に入って、ますますこれから、企業の論理が強くなり、労働の場と、子育て、介護の場の乖離が激しくなるだろう。そうなった時に、介護現場の充実は、老年人口の増加と相まってますます必要だと思う。(住職独白)


| ポクポク木魚 | 10:51 AM | comments (0) | trackback (0) |

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